ヨーガとは

インド5000年の歴史を持つヨーガはただの柔軟体操ではありません。フィジカルとメンタルの両面からアプローチする総合的な健康促進法です。伝統的なヨーガの修行法(ラージャヨーガ)は8つの部門から成り立っていますが、現代的な健康増進としてのヨーガセラピーは主に3つのエクササイズで構成されています。

アーサナ:

伸ばす(ストレッチ)だけでは筋肉は鍛えられません。過酷なヒマラヤで野を越え・山を越え修行をするヨーガ行者は柔らかいだけの身体だけでは生き延べられず、筋力アップが欠かせない身体強化要素なのです。また、酸素量の少ない高山ヒマラヤでの生命線は強度な心肺機能です。この過酷な状況でヨーガの修行をするための準備段階的な肉体マネジメント法として発達したのがアーサナです。
ヨーガセラピーではアーサナを通して筋力アップを図りながら積極的にリラクゼーションを生み出し、肉体の動きを意識しながらマインドフルネスを高めていきます。

プラーナヤーマ(呼吸法):

ヨーガ独特の概念であるプラーナ(生命エネルギー)をコントロールするのがプラーナヤーマです。常に正常に呼吸を行なっているのなら問題ないですが、私たちは様々な状況によって呼吸が乱れます。例えば、歯を食いしばって頑張っているとき、呼吸はゆっくり深くなっているでしょうか? ドキドキとしているときはどうでしょうか? ストレスがかかっているときの呼吸は落ち着いて深いでしょうか? 呼吸が浅く速くなると、プラーナをうまく取り入れられなくなりますし、体内のプラーナもブロックされて滞ってしまいます。プラーナが乱れると、やがては肉体に影響してきます。自律神経の働きを見るとわかりやすいと思います。ただ深くゆっくり呼吸を行なうだけでなく、意識的にストレスをかけたり、緩めたりしながら、プラーナの流れに刺激を与えて、正常化させていくのがプラーナヤーマです。
ヨーガセラピーではプラーナヤーマで自律神経のバランスをとるように働きかけていき、呼吸の動きや肉体に伝わる反応を意識しながらさらに繊細なマインドフルネスへと高めていきます。

メディテーション(瞑想):

瞑想はヨーガ修行の要です。瞑想なくしてヨーガは成り立ちません。マインドフルネスな状態になるだけが瞑想ではなく、アーサナ・プラーナヤーマの技法を通してすでにマインドフルネスは強化されていきますので、その先の段階に持っていくのがヨーガの瞑想法です。ヨーガの最大の目的は自我意識からの脱却を図り、純粋意識を見出すこと‐‐‐その識別である‐‐‐と言われています。というと難しいので、わかりやすく言うと、「本来の自分になること」です。その状態がわからないから悩むのです。ストレスを感じやすくなる、ものごとが思い通りに行かない、人と比べてしまう、感情が乱れやすい、などなど。ヨーガが世界最古のサイコセラピーと言われる所以はこの瞑想にあります。
ヨーガセラピーでは瞑想を通して自己理解を深めていきます。心というツールを使って、その心自体を洞察していくプロセスとなっています。

という3つのアプローチを通して健康増進していくのがヨーガセラピーです。

ヨーガには他に様々な行法・哲学があり、それらすべてはヨーガの目的に達するために理論化した大切な学びです。但し、それらを習得することがヨーガの目的ではなく、あくまでも本来の目的に向かうための手段としてある教えです。

ヨーガの理論構造:
ヨーガを行う上でもっとも基本的な考え方が人間五蔵説と呼ばれる構造論で、現代的に言う解剖学的な概念です。

 ●アンナマヤ・コーシャ(食物鞘)-肉体レベル
 ●プラーナマヤ・コーシャ(生気鞘)-呼吸レベル
 ●マノマヤ・コーシャ(意思鞘)-意識レベル
 ●ヴィジーナマヤ・コーシャ(理智鞘)-知性レベル
 ●アーナンダマヤ・コーシャ(歓喜鞘)-記憶レベル

又、心の理論構造として4つの内的心理器官(アンタッカラナ)があり、いわゆる心を構成している臓器に見立てて理解しています。

 ●マナス(意思)
 ●ブッティ(理智)
 ●アハンカーラ(自我)
 ●チッタ(心素)

ヨーガセラピーではこういった理論の学びを取り入れながら、自己理解と体験を通して健康を促進していきます。

 

毎年、 (社) 日本ヨーガ療法学会で研究発表が行われており、腰痛・肩こり・冷え性・頭痛・高血圧・額関節症・胃潰瘍・アトピー・喘息・アレルギー・自律神経失調症・更年期障害などやストレスの影響による各疾患に有効であることが明らかにされつつあります。又、仕事や学業、スポーツの分野でもメンタルトレーニングとして取り入れられています。